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ザ・グリッド

イントロダクション

対テロ問題の最前線――「24」よりリアルで衝撃的な超一級のエンターテイメント!

写真1昨年、全米TNTで放映された本作は、物語の緻密さに加えそのテロ描写のリアルさが話題となった。平穏なロンドン市内に、ある日突然サリンが撒かれるという重大テロが発生、米国のNSC、CIA、FBIと、英国のMI5、MI6という実在の諜報機関が互いの垣根を越えたチームを組んでテロに立ち向かうというもの。

ともすれば善vs.悪という単純なストーリー設定になりがちだが、この作品が“GRID=網の目”と名付けられたところに、こめられた意味の複雑さと2重3重の複線が伺える。

『網の目』のように仕掛けられたテロが世界中で次々と勃発し、それを退治する側もまた『網の目』のようなネットワークを駆使し、テロ細胞を制圧していくという展開はエンターテイメントとしても一級の「24-TWENTY FOUR-」を彷彿とさせる。だがここでは、浮き彫りになる各情報機関の縄張り意識や摩擦、9.11テロ被害者の心の問題、米国で暮らすアラブ系移民が背負う十字架など、様々な人間模様がじっくりと時にドキュメンタリーを思わせるほど真に迫って描かれる。さらにこの物語では、テロと闘う側の奮闘を描写するだけでなく、テロに加担してしまう側の内情や心の葛藤にも焦点をあて、現代資本主義社会が抱える光と闇の様々な問題を我々に投げかけてくる。

写真2本作の製作にあたって製作陣は、いかに物語を公正かつリアルに描き、信憑性を持たせるか、という一点に最大の重点を置いたという。ストーリー設定や人物描写に真実味を持たせるために協力を仰いだ機関は、ホワイトハウスをはじめNSC、CIA、FBIで実際にテロ対策に携わる精鋭や専門家、アラブ国家やイスラム教の研究者やシンクタンク、イスラム問題に精通する英国BBCテレビなど、多岐に渡る。また、俳優陣も実際にFBIを訪れ、テロ対策で活躍した人物と接触するなどしてリアリズムを追及、その結果主演のジュリアナ・マルグリーズは見事ゴールデン・グローブ賞最優秀女優賞にノミネートされている。

「事実は小説より奇なり」という言葉以上に、映画や小説の世界より衝撃的な事件が次々と起こる昨今、現代社会が抱えるテロ問題にかつてないほど意欲的に切り込んだ本作は、緻密さとリアリズムを兼ね備えた、超一級エンターテイメントである。