“眠らない男”ジャック・バウアーを演じたキーファー・サザーランドが「24」シリーズを語る![その1] 「24出演時は人生で最良の時期」

本国アメリカだけでなく、日本を含む全世界を熱狂させた人気ドラマ「24 -TWENTY FOUR-」。その主人公ジャック・バウアーをシリーズを通して演じたのがキーファー・サザーランドだ。その圧倒的存在感で大勢を魅了、彼なしではシリーズは続かなかったと言っても過言ではないだろう。

新シリーズとなる「24 -TWENTY FOUR- レガシー」は、キャストを一新し制作。主人公も交代となったわけだが、キーファーが「24」と関係を断ったわけではない。彼はエグゼクティブ・プロデューサーとして新シリーズ全12話の制作に携わり、シリーズに新たな風を吹き込んだ。そんな彼が、クリス・ジェリコのポッドキャスト「Talk Is Jericho」に出演。「24」シリーズと自身の関係についてあらためて語った。

「24」に出演した期間は、人生の中で最良の時期

ドナルド・サザーランドとシャーリー・ダグラスの俳優一家に生まれたキーファーは、子役時代からキャリアを重ね、1983年に本格的に映画デビュー。「スタンド・バイ・ミー」で一躍有名となったが、その後、役に恵まれない時期が続いた。キーファーは、「30歳の時に仕事が急になくなって、4~5年の間は何もできなかった」と低迷期を振り返る。しかし、そこに舞い込んできたのが「24」だった。

『24』とめぐり合えて、俺は本当にラッキーだった。だが、仕事もなく、ただ立ち止まる時期も必要だ。そういう時にこそ、自身を振り返り、『何てラッキーだったんだ?』と実感できるんだ。

シリーズとの出会いを機にキーファーの人生は大きく変わったが、低迷期を経験したからこそ、「決して成功を当たり前と思わない」と心に誓っていたという。「『24』をやった時、俺はそれが当たり前だなんて思わなかった。その期間は、俺の人生の中で最高の時期だった。今後のプロジェクトでも、そういった経験できればと願っている」。

「24」が成功した理由は?キーファー自身が分析

「24」シリーズと言えば、リアルタイムで物語が進行していくストーリー構成と、画面を分割し、同時進行する複数の事態をまとめて描写するスプリット画面など、画期的な演出方法が話題を呼んだが、キーファー自身は、やはり主人公ジャック・バウアーあってこその成功だったと分析している。

「24」の放送が始まったのは2001年。あの9.11テロ事件の直後だった。テロ事件が起こる以前に撮影された第1話には、9.11を彷彿とさせる飛行機がハイジャックされる描写もあった。「スタッフの誰一人として、そんなことが起こるとは思っていなかった」とキーファーも振り返る通り、予想外の偶然だったのだ。放送局のFOXも、シリーズを放送すべきか否か難しい決断を強いられたが、関係者の予想とは裏腹に、テスト試写で得られた反応は好意的なものばかりだったという。その理由こそが、キーファーが演じたジャック・バウアーというキャラクターだった。

あのテロ事件のあと、俺はどうしようもないほど無力さを感じていた。それに胸が張り裂けるような想いだった。無力さを感じていながらも、俺には何もすることができないと思っていたのを覚えている。だけど、このシリーズには、乗り越えられないような出来事に立ち向かい、あらゆることをやってのけるジャック・バウアーが登場するんだ。このシリーズが始まってからの1~2年は、ジャックのような人々が国を守るために奮闘しているということに国民が心から感謝していたと思うんだ。実際に自分たちを守ってくれる人が存在するというリアリティがあったんだ

「24」について赤裸々に語ってくれたキーファー。[その2]では、ジャック・バウアーを演じてみての感想や、幻の映画版制作についてキーファーの想いを紹介する。