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THE X-FILES
シーズン3:モルダーの出生に秘密が?
9シーズンのなかで、もっとも充実していたシーズンを挙げるとするなら、このシーズン3だろう。すべてのシリーズにつながるエピソード#301「祈り」#302「ペーパー・クリップ」で始まり、それを継続する#324「タリサ・クミ」で終わる。そこでは、モルダーの父が政府の陰謀に関与していたこと、同じく母がスモーキング・マンと知りあいだったことが明かされて行くのだ。一方、その間にちりばめられたエピソードは、ブラックユーモア系、叙情系、コメディ系とバラエティに富み、しかもそのひとつひとつがモルダー&スカリーのキャラクターを活かしたもので、シリーズファンにはたまらない魅力があった。当然ながら、このシーズンの視聴率も抜群に良かった。
この常連キャラクターが初登場
ウェル・マニキュアドマン
ジョン・ネビル
スモーキング・マンも所属する国際的陰謀組織の英国代表(だと思う)。モルダーらとは対立する立場だが、ことあるごとに助言、注意を促してくれる。実はミスターXに続く情報ソースかも。
 
必見エピソードBEST3
コメディ系では全シーズンのなかでもトップにランキングしたいエピソード。モルダー&スカリーのキャラクターを活かしまくり、そこにさまざまなSF映画のパロディを絶妙に散りばめる。その遊び心がキテレツな話をウィットに富んだ、笑えるものに変えてくれた。
こちらもふたりのキャラを活かしたお笑い系エピソード。休日のふたりの過ごし方がわかる……というより、そんな日常からゴキブリ大戦争(?)に突入するという荒技が何たって素晴らしい。ここにも映画のパロディがいっぱいで、その使い方ももちろん秀逸。
人間は死を予測出来ないから幸せに暮らせる。それを思い知らされるのがこれ。特殊な能力を持つ人間が多数登場するシリーズだが、その哀しみを捉えたドラマとしてはこれが抜きんでている。ちなみにこのシーズン3のベスト3本の脚本はすべてダリン・モーガン。
裏ネタ集
●#301「祈り」でクライチェックに殺されるスカリーの姉メリッサだが、演じるニコラス・レアとメリー・マッグロウは私生活では当時、恋人同士だった。

●#303「D.P.O.」に登場するゲーマー高校生二人組を演じているのは、ジョヴァンニ・リビシとジャック・ブラック。彼らはこの後、それぞれ『60ミニッツ』や『ハイ・フィデリティ』に出演し、映画でも注目株に。

●#304「休息」の予知能力者クライド・ブルックマンの名前はサイレント時代の監督&脚本家クライド・ブルックマンからの引用。ちなみに彼も自殺している。また、ハベス刑事の名もサイレント映画の脚本家ジーン・C・ハベスから、クライン刑事の名はバスター・キートン映画の監督エディ・クラインからと、このエピソードはサイレント映画からの引用が山盛り!

●#312「害虫」の原題“War of The Coprophages”は、H.G.ウェルズの『宇宙戦争』“War of The Worlds”のもじり。またモルダーから電話があったときにスカリーが読んでる本はトルーマン・カポーティの『ティファニーで朝食を』。これはドゥカブニーがTVのクイズ番組に出場したとき最後の最後にミスったのが、この本からの出題だったので。ちなみにその番組で優勝したのはスティーブン・キング。キングは後に#510「ドール」の脚本を書く。

●なにせ#320「執筆」にはパロディがてんこ盛り。『スター・ウォーズ』『未知との遭遇』『ツイン・ピークス』『影なき狙撃者』、そしてレイ・ハリーハウゼンと数え出したらキリがないほど!

●#324「タリサ・クミ」のファーストフードのお店にいるエキストラのなかには、フロヒキーことトム・ブレイドウッドの娘、カメラマン、ジョン・バートレットの娘、キー・グリップ担当者やスタント・コーディネーターの娘が総出演。