キミは日本語吹替の魅力を知っているか?実力派声優が魅せる【吹替】の真実を堪能せよ!

吹替えの帝王 Powered by 20th Century FOX Home Entertainment 企画協力:フィールドワークス

  • 式Facebook
  • 公式Twitter
  • 吹替の帝王〜商品紹介〜
  • 吹替えの名盤〜商品紹介〜
  • 海外ドラマ〜商品紹介〜
  • インタビュー 〜吹替の現場から〜
  • 吹替収録作品
  • 傑作吹替視聴室
  • とり・みきの吹替どうなってるの

PICK UP #21 『吹替の名盤』特集第4弾

 「吹替の名盤」第四弾のポイントは、長らく放送されていない貴重な吹替版の復刻! 過去に何度も放送されていた吹替版が、近年放送されないというケースが多くなっているのにお気付きであろうか。主な理由はいくつかある。
 まずは、何らかの原因で放送素材が紛失したり行方不明になる場合。倉庫の引っ越しや、放送素材を持っていた会社がなくなる等で、所在が不明になってしまう場合が多い。これはわかりやすい理由だろう。
 次は放送メディアに関係するもの。現在、ハイビジョンのマスターがない作品は、原則放送されない。そういった作品は、旧世代の放送素材のまま倉庫で眠り続けることになる。さらに、ハイビジョンのマスターがあったとしても、吹替素材がアナログ放送時代に使われていたシネテープや1インチテープの場合は、新しいマスターに音声をシンクロさせなければならない。これには時間と費用がかかるため、シンクロ作業が行われる作品は、ある程度視聴率を稼げるものに限られる。
 そして、複数の吹替版が制作された場合。数種類の吹替版が存在すると、放送権の販売を行う際に煩雑になる。素材の管理が複雑になるし、売り先の局にバージョンを指定された場合の対応も手間である。一番新しいものを一種類だけ残して、それをオフィシャル版として放送やソフト化に使用するのが効率的だ。しかしこの場合、古いバージョンの吹替版は意図的に滅却されてしまう。
 今回の5作品は、上記いずれかのケースにより、近年再放送されてこなかったものである。復刻された吹替版の希少性に思いをはせつつ、楽しんでいただきたい。

『ワーロック』

ワーロック
 『ケイン号の叛乱』などの名匠エドワード・ドミトリクが、オークレイ・ホールの原作を豪華キャストで映画化した、異色西部劇。もちろん声優もオールスターといえる配役になっている。
 聞きどころは、もちろん大塚周夫=ウィドマーク。大塚は、「ウィドマークの声は自分に演じさせてくれ」と局や吹替制作会社に営業していたほどで、心底ウィドマークの演技にほれ込んでいた。本作でも渾身の声の演技を披露し、荒くれ者の一員から一転、町を守る決意を語るシーンでの見事な台詞まわしには感動させられる。アンソニー・クインの声はフィックスの小松方正で、いつものクドさは抑え気味にして、なだらかなトーンで演じている。
 H・フォンダは、品のある紳士的な声が特徴の木村幌が担当。最初は感情をあまり表に出さず、どこか神秘性を感じさせる主人公にうまく声がシンクロしている。そんな声の木村が、盟友だったA・クインを射殺したシーンの後で、町の人間に対して激高するキレっぷりは聴きどころ。武藤礼子、北浜晴子など女性キャラクターにも有名声優をキャスティングした必聴の一本。

『慕情』

慕情
 長らくテレビ放送されていない吹替版を奇跡の収録。ベルギー人と中国人の血を引くハン・スーインの自伝をもとにした作品で、映画ファンならずとも耳にしたことのある主題曲は、第28回アカデミー賞歌曲賞を受賞した。
 ウィリアム・ホールデン(マーク役)の声はFIX声優の近藤洋介、しかもアフレコ当時は30代で、若々しい澄んだ美声が楽しめる。ジェニファー・ジョーンス(ハン・スーイン役)は里見京子で、NHKの人形劇のアフレコで有名だが、洋画の吹替えでも印象に残る演技が多い。本作以外にも『武器よさらば』でJ・ジョーンズを担当、『キャリー』(1976)では狂信的な母親(パイパー・ローリー)を怪演。アナウンサーを目指していただけあって、見事なアーティキュレーションを披露している。
 そして注目して欲しい声優がもう一人。スーインの父親の声を演じた加藤修(現・加藤治)である。アニメの悪役や、素っ頓狂な声のコミカルな役が多い彼が、この作品では落ち着いた声で諭すように台詞をまわしている。普段のイメージとかけ離れた役柄であっても、声の演技力で説得力を持たせてしまう妙技が堪能できる。

『ロング・グッドバイ』

ロング・グッドバイ
 レイモンド・チャンドラー原作のハードボイルド小説「長いお別れ」を、ロバート・アルトマンが映画化。70年代独特の雰囲気に、主人公の探偵フィリップ・マーロウをうまく溶け込ませ、原作とは異なる魅力と展開をみせる。
 E・グールドがマーロウを気だるく演じ、その声を森川公也が終始ボヤいて演じている。しがない探偵の日常を、念仏を唱えるように日本語で喋りまくり、終始抑えたトーンの声がまるでBGMかのごとく本編になじんでゆく。物語のオフビートな展開にシンクロした声の演技が心地よい。厭世観とも悟りとも受け取れるキメ台詞の「どうでもいいけど」にもニヤリとさせられる。
 マーロウを脅すチンピラ役の青野武が緩急自在にコワモテと間抜けさをいったりきたりするのも、吹替ファンにとっては思わぬご馳走。その他にも宮川洋一(スターリング・ヘイドン)、千葉耕市(ヘンリー・ギブソン)など、渋い声優を脇に配している。

『ロマンシング・ストーン 秘宝の谷』

ロマンシング・ストーン 秘宝の谷
 女性版『インディ・ジョーンズ』といった趣向でありながら、ロマンティック・コメディの王道でもあるオイシイ一本。コロンビアでトラブルに巻き込まれた姉を救うため、女流作家のジョーン(キャスリーン・ターナー)が現地へ向かう。そこで出会ったジャック(マイケル・ダグラス)とともに、秘宝をめぐる大冒険を繰り広げる。
 主演のK・ターナーの声は、コメディが得意な藤田淑子が担当。自宅でネコと戯れるときの可愛らしい声から、危機また危機であわてふためく声まで、百面相ならぬ“百声相”を楽しめる。一方のM・ダグラスは津嘉山正種が声を担当。クールな二枚目役の声を演じることが多いため、そういったイメージが定着している津嘉山だが、本作は一味違う。ダグラスのキャラクターも型にはまったヒーローではなく、エゴや小心さも持ち合わせている人物のため、肩肘張らない、微妙にユルさを漂わせる声で演じている。悪役のゾロ(マヌエル・オヘイダ)は、田中信夫が低音の声で、元の俳優以上の迫力を出している。特筆すべきはアイラ役の八奈見乗児。
 ボケ役に徹して、ラルフ(D・デビート、声は池田勝)との掛け合いが絶妙。お笑いパートのほとんどをさらっている。

『ナイルの宝石』

ナイルの宝石
 『ロマンシング・ストーン』の続編。世界一周の旅に出たジャック(M・ダグラス)とジョーン(K・ターナー)だが、平和な日々で倦怠期を迎えていた。立ち寄った町でジョーンはアフリカ某国の独裁者オマーから、伝記の執筆を依頼される。一方、ジャックはオマーが盗んだという秘宝“ナイルの宝石”の奪還を依頼され、二人は再び冒険をくりひろげる。
 本DVDに収録されている吹替版は「日曜洋画劇場」で放送されたもので、主人公2人の吹替キャストも前作を踏襲(藤田淑子・津嘉山正種)。今回は、津嘉山=ダグラスのはっちゃけぶりが非常に面白い。前作よりもコメディ度を増して、さらに軽く、おふざけギリギリの絶妙な声の演技をくりひろげている。ちょっとべらんめえ調がはいった台詞回しもあって、津嘉山自身が実に楽しんで声を演じているのが、観ている側にもビンビン伝わってくる。
 ラルフ(D・デビート)の声は前作とは変わって辻親八となっているが、津嘉山との漫才のような駆け引き、立て板に水のごとき会話の応酬は、見せ場(聴かせ場)のひとつ。
 悪役オマーの声は、『ロード・オブ・ザ・リング』のガンダルフなどの声で有名な有川博。低音で冷静な演技も得意な彼だが、その中にコミカルな部分もチラ見せする器用さも持っている。本作の悪役オマーを、コメディにふさわしい、ちょっと小物感の漂う悪人声で見事に演じている。


<傑作吹替視聴室Vol.20
「『X-ファイル コレクターズブルーレイBOX』インタビュー」の詳細を見る
吹替の名盤

Siringo【プロフィール】

幼少期よりTVで多くの洋画を鑑賞し吹替の魅力にとりつかれる。'02年より株式会社フィールドワークスでソフト制作業務を担当。独自の吹替探索ルートと一般の方から吹替音源の協力を得る方法により、失われた吹替版を多数復刻。『吹替の帝王』シリーズにも協力。現在までに関わった吹替収録ソフトは100作品を超える。

新着情報
外国映画を吹替え版でより楽しんで頂くためのサイトが誕生!吹替え専門サイト ふきカエル大作戦!!
  • L.A.コンフィデンシャル製作20周年記念版
  • 「コマンドー」アンコール発売
  • ヒート
  • エイリアン2
  • ID4
  • X-ファイル
  • ウェイワード・パインズ 出口のない街
  • ダイ・ハード/ラスト・デイ

新着情報

2017.10.06「エイリアン2」田中秀幸インタビューを追加しました。

2017.09.22傑作吹替視聴室Vol.26:『猿の惑星』を追加しました。

2017.09.01「エイリアン2」鈴木弘子インタビューを追加しました。

2017.08.25傑作吹替視聴室Vol.25:『エイリアン』を追加しました。

2017.08.04「インデペンデンス・デイ」古川登志夫インタビューを追加しました。

2017.07.28傑作吹替視聴室Vol.24:『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』を追加しました。

2017.07.03『インデペンデンス・デイ』山寺宏一インタビューを追加しました。

2017.06.23傑作吹替視聴室Vol.23:『シザーハンズ』を追加しました。

2017.05.26傑作吹替視聴室Vol.22:『LOGAN/ローガン』公開記念!を追加しました。

2017.04.28『ヒート 製作20周年記念版<2枚組>』菅生隆之【後編】インタビューを追加しました。

2017.03.31『ヒート 製作20周年記念版<2枚組>』菅生隆之【前編】インタビューを追加しました。

2017.02.24『ダイ・ハード/ラスト・デイ』樋浦勉インタビューを追加しました。

2017.01.27『サンズ・オブ・アナーキー』森川智之&五十嵐麗インタビュー【後編】を追加しました。

2017.01.06『サンズ・オブ・アナーキー』森川智之&五十嵐麗インタビュー【前編】を追加しました。

2016.12.22『ホーム・アローン』矢島晶子インタビューを追加しました。

2016.12.09『ホーム・アローン』折笠愛インタビューを追加しました。

2016.10.21『王様と私』壌晴彦インタビュー【後編】を追加しました。

2016.10.07『王様と私』壌晴彦インタビュー【前編】を追加しました。

2016.09.09『X-ファイル』戸田恵子インタビューを追加しました。

2016.08.19『ターミネーター』小山力也インタビューを追加しました。

2016.08.12『ターミネーター』大友龍三郎インタビューを追加しました。

2016.07.22『マイノリティ・リポート』佐藤拓也【後編】インタビューを追加しました。

2016.07.08『マイノリティ・リポート』佐藤拓也インタビューを追加しました。

2016.06.24『コマンドー』若本規夫インタビューを追加しました。

2016.06.10傑作吹替視聴室Vol.21:吹替の名盤特集第四弾を追加しました。

2016.05.27『X-ファイル コレクターズブルーレイBOX』小杉十郎太&相沢恵子&春日一伸インタビューを追加しました。

2016.05.13『X-ファイル コレクターズブルーレイBOX』福永莞爾&平田勝茂インタビューを追加しました。

2016.04.15傑作吹替視聴室Vol.20:『X-ファイル コレクターズブルーレイBOX』特集第3弾を追加しました。

2016.04.01傑作吹替視聴室Vol.19:吹替の名盤特集第三弾を追加しました。

2016.03.18傑作吹替視聴室Vol.18:吹替の名盤特集第二弾を追加しました。

2016.02.29傑作吹替視聴室Vol.17:『X-ファイル コレクターズブルーレイBOX』特集第2弾を追加しました。

2016.01.29傑作吹替視聴室Vol.16:『X-ファイル コレクターズブルーレイBOX』特集を追加しました。

2015.12.04『ウェイワード・パインズ 出口のない街』津田健次郎インタビューを追加しました。

2015.11.13『glee/グリー』坂本真綾&早川陽一インタビューを追加しました。

2015.11.12傑作吹替視聴室Vol.15:吹替の名盤特集第1弾を追加しました。

2015.10.16『Fargo/ファーゴ』森川智之インタビューを追加しました。

2015.09.30『コマンドー』玄田哲章&土井美加インタビューを追加しました。

2015.08.14『エイリアン』大塚明夫インタビューを追加しました。

2015.08.14『24 -TWENTY FOUR- リブ・アナザー・デイ』田中敦子インタビュー第1弾を追加しました。

2015.07.14『24 -TWENTY FOUR- リブ・アナザー・デイ』小山力也インタビュー第3弾を追加しました。

2015.07.19『24 -TWENTY FOUR- リブ・アナザー・デイ』小山力也インタビュー第2弾を追加しました。

2015.06.30吹替の帝王『エイリアン』幸田直子インタビューを追加しました。

2015.06.30『24 -TWENTY FOUR- リブ・アナザー・デイ』小山力也インタビューを追加しました。

2015.06.30吹替の帝王 公式サイトをリニューアルオープンしました!

  • INTERVIEW
  • メルマガの登録はこちら!
  • 外国映画を吹替え版でより楽しんで頂くためのサイトが誕生!吹替え専門サイト ふきカエル大作戦!!
Page Top

吹替の帝王シリーズ

  • 吹替の帝王シリーズ誕生 史上最強の「コマンドー」
  • 吹替の帝王第二弾 史上最強の「ダイ・ハード」
  • 吹替の帝王第三弾 史上最強の「プレデター」
  • 吹替の帝王第四弾 史上最強の「ロボコップ」
  • 吹替の帝王第五弾 史上最強の「スピード」
  • 吹替の帝王第六弾 史上最強の「猿の惑星」
  • 吹替の帝王第7弾 史上最強の「エイリアン」
  • 吹替の帝王第8弾 コマンドー30周年
  • 吹替の帝王第9弾 史上最強の「ターミネーター」
  • 吹替の帝王第10弾 史上最強の「ホーム・アローン」
  • 吹替の帝王第11弾「ダイ・ハード/ラスト・デイ」
  • 吹替の帝王第12弾「インデペンデンス・デイ」
  • 吹替の帝王第12弾「エイリアン2」
  • 吹替の帝王 コマンドー 完売につきアンコール発売決定!