キミは日本語吹替の魅力を知っているか?実力派声優が魅せる【吹替】の真実を堪能せよ!

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INTERVIEW #40

 「X-ファイル コレクターズブルーレイBOX〈57枚組〉」リリース記念特集第4回は、同BOXに封入されている特製ブックレット「X-ファイル パーフェクトガイドブック」の福永莞爾氏&平田勝茂氏2ショットインタビューに収まりきらなかった“番外編”をお届け。今だからこそ語れるテーマソングのエピソード、そして吹替版の翻訳について熱く語られた、強いこだわりに注目だ。

●テーマソングはB'z! 日本版テーマを使う利点とは?

──今回は『X-ファイル』のインタビューということで、少し記憶をたどっていただくことになりますが、どうぞよろしくお願いします。
平田:それで僕も、当時の『X-ファイル』の台本を探したんですよ。「日曜洋画劇場」で放送されたスペシャル版の台本はすぐに見つかりました。ですが、TVシリーズ枠の台本の方は倉庫のどこかに入れてしまっていて、どこにあるかがすぐには分からないんですよ(笑)。今回、このお話があった時に映像も観てみようと思ったんですが、あるのは昔のVHSとβの録画だけ。
福永:僕も録画は残っていませんでしたね(笑)。
平田:僕は再生ができなくて。もうβのデッキがないんですよ(笑)。

──テーマソングがB'zの「LOVE PHANTOM」でしたが、どういう経緯で決まったんですか?
福永:よく分からないですが、テレビ朝日さんのほうで決めたようです。
平田:テレ朝で放送されるTVシリーズは、ラストで和製ポップスを入れるケースが多かったですよね。
──いい意味で、すごく記憶に残っていますよね。
福永:皆さんそうおっしゃいますね。
──日本人の楽曲が入る構成になるということは、事前に聞いていらしたのでしょうか?
福永:はい、それは聞いていました。B'zの次が誰だったのかな?
──次が大黒摩季さんの「アンバランス」、その次がTWO-MIXの「TRUE NAVIGATION」でしたね。
福永:テレビ朝日系例で同じ時期に放送していたTVシリーズ「シカゴ・ホープ」(アメリカCBS製作の医療ドラマ。声の出演は愛川欽也、磯部勉ほか)のテーマソングは、L'Arc-en-Cielでしたよ。
平田:そうだ、L'Arc-en-Cielだった!
福永:B'zとL'Arc-en-Cielの2つは強く覚えてますね。確か日本語版のクレジットを、背景で曲が流れている部分に載っけたんですよ。次回予告なども、そこでパッと出したりしていましたね。

●スマホの影響で、今や若い人たちの言葉が
「翻訳調」になっている?

──1990年代、TVシリーズ放送当時の吹替は、字幕との整合性もあまり気にしていませんでしたよね。その分言葉がなじんでますし、分かりやすくて面白かったと思うんです。
平田:今はそうはいかないですね。「canって書いてあるのに、そのcanの意味が翻訳に織り込まれていません」って、配給会社のプロデューサーに言われますから。「ここはimpossibleと言ってるんだから、そのimpossibleをちゃんと日本語に出してください」と言う方がいます。「そうすると、こなれた日本語にはなりません」と僕は言うんですが。
──そのために、最近の吹替版は面白味が減っているのかもしれませんね。ちょっと寂しいですが。
福永:でもそれは若い人の言葉が変わってきているからでもあるんです。直訳風の日本語に馴らされているから、ひょっとすると、そちらの方が今はごく自然な言葉なのかもしれない、という気もします。
平田:我々の時代も、中学校で教える英語は直訳だったじゃないですか。でも誰もあんな言葉では普段はしゃべらなかったでしょう?(笑)。吹替に関しては、アメリカのスタンダード、元々の言語に合わせるようにと言われるようになってから直訳的になりましたけど、それが一般にまで浸透しているのは……。
福永:日本人の英語能力自体はあまり上がってないので、英語教育のどこかに問題があるんじゃないでしょうか。だって点数は獲らなきゃいけないわけですから、その対策としての勉強はしているんです。ところが、それが英語の能力には繋がっていない。なんだか話が大きくなってしまいましたが(苦笑)。
──今後の吹替のことを考えると大切な話題だと思います。若い人は本をあまり読みませんし、テレビもあまり観ない。スマホでのやり取りが中心ですよね。ネットの記事は新聞・雑誌メディアと比べると言葉が乱れているものが多いですし、言葉が自分の生活する範囲だけで完結してしまっている印象です。
平田:我々が若い頃は、話し言葉はそうじゃなかったですよね。フェイス・トゥ・フェイスのコミュニケーションが減っていることも、言葉の乱れには大きく影響しているんじゃないですか。スマホでのテキスト・コミュニケーションは、とにかく速く文字を打たなきゃならない。そうすると言葉というのは、どうしても簡素化されて、定型化されて、バラエティに富んだ言葉が生まれなくなる。昔は自分の手で書いていましたから、そうなると一生懸命に考えながら書くんですよね。同じことを言うのでも、次に書く時は自分の中で色々考えて変えていけたけれど、今は速さを優先しているから、あまり言葉を選ばないんじゃないのかな。
──変換候補も勝手に出てきますからね。
平田:自分が前に使った言葉が候補として出てきますから、そうしたらますます言葉の幅が狭まっていくでしょ。1番から3番候補くらいの間で全部終わってしまう。
──そういうのもあって、“翻訳言葉”でしゃべっているのかもしれないですね。
福永:僕にとっての一番の褒め言葉が、外国作品の吹替なのに「日本のドラマかと思った」と言われることなんですが、今の10代から20代の人たちにとっては、これから10年後には今みたいな直訳的な言い回しが普通になって、昔の吹替版を観たときに「なんか面白くない」「日本語がちゃんとしてない」と言われるかもしれない(笑)。
──本末転倒ですね。
福永:時代に迎合しなきゃいけないとは思わないですが、でも今の流行りを知ってなきゃいけないのかなという気はします。特に若い人たちと仕事をする時にはね。最近はそういう機会が増えているので、余計にそう思うんです。

●あえて翻訳調の吹替に挑む、福永氏のチャレンジ

──あまりに翻訳調、直訳的だと、物語に集中できないほど引っかかることもあったりします。
福永:実は、翻訳が固いドラマの演出をやっているんです。声をアテる役者さんが「俺、しゃべれません」「直していいですか」と言い出したりするほどなんですが、とりあえず「直さないでやってみて」というのを僕は言い続けています。

 これはちょっとした冒険で、直訳調の台詞でニュアンスを的確に伝える、役者なんだからこの硬い言葉を演技力で柔らかくする努力をしてみようよ、というのを実践しているんです。なかなかハードルが高いんですが、「相手に何を言いたいのか」、相手に伝えたいことに集中しよう、というやり方なんです。言葉は固いままでも、相手に対して少しでも愛情があれば何とか乗り越えられるんじゃないかと(笑)。
──すごいチャレンジですね。上手いベテランの声優さんだと、固い言葉でも説得力を持たせることができたりしますからね。
福永:若い人との違いはそこですね。ほんのひと言、ふた言でも感情ってあるだろう、言いたいことってあるだろう、と言いながら、そういう表現をしてもらおうとしているんですけれどね。
──それは、翻訳を変えてはいけないという制約があるからですか?
福永:そうです。翻訳ができあがるとクライアントからのチェックがあるわけで、さっきの平田さんの話にもあったように、翻訳者の方は「この英語のニュアンスは日本語でこう出して」というクライアントの要望を請けざるをえない。1週間のうちに何度も何度もお互いやりとりをしているわけですよね。そんな大変な状況を、僕が知ってしまったからなんです。度重なるやり取りを経て、目一杯努力して作り出した日本語の台本だから、演出する側も、声を演じる側も、その台本を活かすようにやらなくちゃと思うわけです。だから台本は直しません(笑)。
──大変そうですね。平田さんもそういうストレスは感じたりしますか?
平田:最近はもうすごいですよ。制作会社のチェックが入って、クライアントのチェックが入って、1つの作品に対して3回は書き直さなければいけない。
──「日本語としてこの表現はどうなんだろう?」ということもあるんですか?
平田:そうですね。僕はわりあい「これは日本語としておかしいから」と言って返すんですけれども、あまり若い翻訳者だと言えないと思います。
福永:たとえば「蟻の行列」という日本語がありますが、英語では「行列」じゃなくて「列」と言っているので、「列」にしてくださいという理不尽なね。そういう、日本語のあり方が無視されることがあるんです(笑)。
(2015年10月29日/於:フィールドワークス/取材:藤村健一/文:村上ひさし/協力:フィールドワークス)

商品詳細や特典の詳しい情報は X-ファイル公式サイトへ
なお、「X-ファイル」新シリーズは2016年夏、デジタル配信・ブルーレイ&DVD発売予定

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福永 莞爾(ふくなが・かんじ)【プロフィール】

吹替演出家。主な演出作に「X-ファイル」「ザ・ソプラノズ」(海外ドラマ)、『JFK』(ソフト版・日曜洋画劇場版)、『ポセイドン・アドベンチャー』(日曜洋画劇場版)、『007/死ぬのは奴らだ』(ソフト版)、「北斗の拳」(アニメ)などがある。

平田 勝茂(ひらた・かつしげ)【プロフィール】

翻訳家。代表作に『スター・ウォーズ』シリーズ、『コマンドー』、『ダイ・ハード』シリーズ、『スピード』、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズ、『ホビット』シリーズ、『ローン・レンジャー(2013)』、『ジュラシック・ワールド』などがある。

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